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今後の動向・方向性

美肌・アンチエイジングへの強い関心が一般の人の間でも広まっています。
特に加齢が主な原因で増えてくるこじわやシミ、ほうれい線を徹底的に分析し、メカニズムを知る事で審美医療としての改善を試みる働きをも担っています。
元が皮膚専門医ですから皮膚炎やアトピーも当然診療します。

一方で美容医療というと、どちらかと言えばビジネス要素が強くなる面があるゆえに、皮膚科と美容は相反する面も否定できませんが、社会的に高まっているニーズを考えると、一般皮膚科だけでは庶民のニーズに応えきれないというジレンマの末、美容皮膚科なるものが検討されるようになったのです。
一部形成外科や美容外科と重なる部分もあり、混同される事もしばしば起きるようになります。
少しずつ知名度もあがってきていますから、通院者も増えて来てはいますが、歴史が浅いだけあって完全普及となりきっていない面もあります。

過剰期待をして訪れるユーザーも多いですから、思い通りにいかないといって執拗なクレームを入れてくるケースもいくつか起きています。
今後こうした問題と折り合いをどこで、どのようにつけていくかが今後の課題として上がっています。
また美容皮膚科だからこそできる事は何か、できない事は何かなどの線引きを明確にしていく事も、トラブルを回避できる良い方法です。

始まりは1987年

美容皮膚科ではメスを使わない診療をモットーとしていますから、通常ある美容外科的な施術と比較すれば、とても安全・安心な医療とも言えますが、皮膚に関わるメカニズムを研究する事で、肌荒れや老け顔でコンプレックスを持つ人たちに自信を取り戻してもらい、前向きな生活を送ってもらう事も、美容皮膚科の使命です。

それゆえに皮膚科専門医を対象にレーザー指導専門医の認定制度を設置、さらに医師を対象に皮膚疾患に関する幅広い知識を深める事も、大事な美容皮膚科の事業として取り組んでいるのが、美容皮膚科学会です。
1987年に社会のニーズに応える形で研究会が発足しました。
美容皮膚科は命に関わる疾患と出会う事はほとんどなく、美容クリニックなど美容ビジネス業界での活動の方が、むしろ目立っています。
実際にレーザー機器の開発や薬用化粧品などの製品開発に関わる事もしばしばあります。
一方で保険適用診療なども皮膚科専門として大事な業務の1つです。

あまりに多種多様な美容クリニックが乱立した結果、社会問題化するほどの対応の不備や事故も多発した事もあって、診療手段に一定のガイドラインを整備したり、クレーム対応専門の相談窓口を増設したりなど、社会的信頼を強化するための取り組みも積極的に行っているのが、美容皮膚科学会です。

美容皮膚科て何ですか

美容皮膚科は一般には馴染みが薄いですから、美容外科や一般皮膚科との違いがわかりにくい面は否定できません。
歴史も浅く日本初の研究会の発足が1987年ですから、会社で言えば新米に毛が生えた程度とも言えます。

そもそも何を診てくれてどのような治療をしてくれるのかと言いますと、皮膚科とつくくらいですから皮膚病全般の診療ができるのは言うまでもありませんが、そこに“美容”の要素が加わって紫外線による強いダメージを受けたお肌や、老化で生じるシミ・小じわ・毛穴の開き、他お肌トラブルなどを医学的根拠に基づいて改善していく、いわば皮膚のスペシャリストという事になります。
美容外科も同じくアンチエイジングをとらえて治療しますが、診療対象は全身の諸症状におよびますから、美容皮膚科はそうした治療のうち特に皮膚に特化して独立採算でやっている診療だと思ってください。

アンチエイジングという概念が広く一般に知れ渡るようになると、特に老け顔で悩む人が多く、美容外科やエステに通う人が急増した事を受けて、皮膚に特化した相談窓口が必須であるとして、1987年に研究会が発足、2002年に正式な美容皮膚科専門の学会が創設されました。
今なお研究は続けられており、毎年春先には学術会議が開かれ研鑚を積んでいます。
現時点での会員数は2016年現在で2000名以上となっており、医師や研究者および関連団体などが主な構成メンバーです。
今回は美容皮膚科の歴史についてのお話です。